『異界紀行』　　 – 45年前、中央大学駿河台校舎中庭掲示板に卒業合格者名が張り出された。そこには、「二つの目」・「二つの鼻孔」そして引き締まった「口」をもつ『顔』が現れていた。私たちの世界とは明らかに異なるが、しかし同じ時間帯に確かに存在する世界いわば「異界」から、こちらの世界をじっと見つめている。わたしが人生で直接遭遇した初めての「意識体」だった。風貌は異なるが、この「顔」に意識の確かな存在を感じる。そこで「意識体」と呼ぶことにした。この意識体は私の体験からすると、様々な物理的現象、物理的形態をとることができる。風になることも、音になることも、白い霧からできた姿にもなれる。あるいは、気付かれないように私たちの目には見えないようにすることもある。千変万化、千姿万態そのものだ。そして、何らかの理由で時を選び、人を選んで私たち生身の人間に接触してくる。このブログは私が体験した正・邪の「意識体」の実録である。

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2024年3月2日

異界紀行　　　　　　　　　　　　　　

© 和田憲雄 2024 『異界紀行』目次【読者との連絡蘭】序章『国立(くにた… Continue reading